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モノを大切にする=存在を覚えていること

手放すばかりが、整理整頓ではありません。

‘残すべきものをどう残していくか’、を考えることも大切な整理整頓です。

 

簡単に ‘それ’ を、手放すことができない場合があります。

その背景にある物語は、その人にしかわからないものです。

 

「なんでも残す方向で考えてるよね」

と私は周りから言われます。

SSK(整理整頓継続)を推奨する人間としては、レアなタイプだと思います。

 

では、とりあえず気になるからなんでも残す必要は、あるのでしょうか?

陽の光に当たらず、新鮮な空気にも触れることがない状態で、

何年も引き出しや収納ボックスの住人にしてしまうのは。。。

モノが気の毒です。

 

今回は、私がモノを大切にするために行なっている工夫を、紹介します。

 

 

子供用のナップザック。

子供達が小学生だった頃、家族で富士山登山や、屋久島の縄文杉トレッキングに行きました。

ナップザックは、一緒に汗を流した同志のような存在です。

私にとっては子供同様愛おしい存在です。

有名ブランドなので、オークションサイトに出してもすぐに売れるでしょう。

我が家では、写真とともに壁に飾っています。

大切なものなので、はたきをかけて、埃が被らないようにしています。

 

本革のランドセル

傷までも愛おしい存在でした。

形を変えて、残しています。

革を加工する職人さんにお願いして、キーホルダーと壁掛け用の収納、システム手帳に作り変えてもらいました。

特注でしたが、別の形で手元に置けることに満足しています。

 

幼児期の服

やりすぎと言われることもありますが、子供達が2〜3歳頃まで着ていた服も全ては残せないので、パッチワークのブランケットや手提げバックや人形に作り変えました。

以前、幼稚園のママさん相手に、「お片づけ講座」をした際、子供の服の残し方の提案としてお伝えしたら、「そこまではできない」と言われました。笑

当時、家に居てた私だから、こんなことができたのだと思います。

 

 

幼い頃に私たちが乗っていた三輪車。

玄関先に飾っています。以前、家電修理のお兄さんと、

「懐かしいですね〜〜。」

「ハンドルの先にピロピロしたものがついてましたよね。僕も乗ってましたよ〜」

という会話をして、盛り上がったことがあります。

この三輪車を捨てずに残していた、両親の思いを、私が引き継いでいます。

 

他にも、

姉が初任給で買ってくれた革のベルト。

伸びてしまい、普段は使わないのですが、クローゼットを開けたすぐの所に吊っています。

クローゼットの番人的な存在です。

 

‘モノを大切にしない=存在を忘れること’

‘モノを大切にする=存在を覚えていること’

 

そこを、忘れてはいけません!

 

一つのものを購入する時、私はじっと考えます。

もし、手元にそれらがやってこなかった時は縁がなかったと思います。

考えて考えて、お気に入りを手に入れたら、日常のテンションがグッとあがります。

 

 

「ごきげんを習慣化」するというのはそういうことなのだと、思います。

 

 


SSK(整理整頓継続)アドバイザー  阿部智美

整理収納をすることにより、家族が幸せになること、時間を有効に使えること、楽しく子育てができることをもっとわかりやすく人に伝えるため整理収納の勉強を始めました。

 自然療法士としての知識と経験をベースに、「3Sからのメンタルヘルス」、「SSK(整理整頓継続)講座」等を開催。

 SSKを推奨することにより、「ごきげんの習慣化」を啓蒙しています。